春一番が吹き、寒暖の差がより激しくなってまいりました。
さらには花粉も飛び出したようで、
昨年から花粉症デビューしてしまった私もちょっと鼻がぐずぐずとして
お客様と話すときに気になってしまいます。

さて、そんな春の気配もほんの少し感じられるようになった二月下旬。
この金曜から「プレミアムフライデー」というのが始まります。
皆さん、ご存じでしたか?
正直、私は「話しているなぁ」と思いつつ、あまり関心がなかったので、
え、今週から? いつの間に? と驚いています。
と、同時にまわりの方から、じゃあ、帰れるの? 帰さないとかな?
などの声が聞こえてきます。
それで、こんな仕事をしているのに、恥ずかしくも遅ればせながら
初めてプレミアムフライデーを認識いたしました。

まずプレミアムフライデーとは
「月末、最終週の金曜は午後3時をめどに仕事を終えましょう」
という経済産業省と経済界の団体が個人消費を喚起するための政策で、
同時に長時間労働の是正などの働き方改革のもつなげようという考えのようです。
ある記事では、大手・中小企業の従業員が一斉に午後3時に仕事を終えて
買い物や旅行、娯楽などの消費を行うと仮定すると、
消費は1日当たり約一千億円を上回ると書かれていました。

正直、私の第一印象は中途半端で甘い考えとしか思えません。
まず、今の政治の能力と経済の現状で、そんな一挙両得的な事がとても出来るとは思えない事と、
条例ですらなくただの声かけで罰則もない状態で、
通常のサービス残業すらなくせない世の中でどれほどの事ができるでしょう?
私の解釈を言えば、大企業が声かけをし、良い顔をしながらも
自社関連のサービス業の従業員は大いに働かせ、他社の休みになる人間の消費を取り込む。
まさに大企業にとっての一挙両得しか見えません。
まあ、コンサルトしてはそれはそれで一つの手だとは思いますが、
私個人のビジネス感としては好きではないですね。
だから儲かるコンサルが出来ないのでしょうが。
まあ、それはおいて於いて、 
私が耳にしたあるアンケートでは、早く帰れたらどうするか?
という問いに6割以上が家に帰り少しでも休みたいという答えだったようです。
そう、今は家飲みやデートも互いの家でとなったり、
ファミレス各社も24時間営業を止める動きになっている一因として、
スマホ、ネットで家にいながら友人、知人とコミュニケーションをとって
楽しめるという事があるそうです。

もちろん、全くだめで効果がないとは言いませんが、
こうした現状を本当に国は考え、検討したのでしょうか?
経団連の偉い方々は現場を見、の声を聞いているのでしょうか?
はなはだ疑問になります。

いつも言うことですが、新しい施策の前に、
今ある決まりをしっかりと守り、払うべきものを払う事、それが大事だと思います。
考えてみてください。バブルの頃も忙しく休みは少なかったですが、
その分稼げていると、休みが出来たときには、
夜遅くても遊びに行き、お金を使う人が大勢いました。
帰れなくなればホテルに泊まったり、タクシーでも帰ったり。
そう、充実した働き方が出来、ちゃんとした対価が払われていれば、
皆、勝手に遊びに行き、お金を消費するんです。

前述した回りの方々は、経営者は帰さないとなのかなぁと迷い、
従業員は帰れるのかなぁ? といった感覚です。
まだこれからとは言え、どうなのかと思いますね。
とは言うものの、せっかくの施策です。
うまく活用しそれぞれの企業、従業員にとって一つのきっかけになるといいですね。
まずは3時ではなくとも金曜に少し早く帰れるように、
普段の残業を増やすのではなく、経営者、従業員が共に話し、
日々より集中した仕事ができるようになれば、
全体としての効率が上げ、日頃の仕事のやり方も変えられるはずです。
これからはどうしても考えなければならない問題でもありますから、
これを気に考え始めるのも良いかと思います。
そのお話し合いに困るようでしたら、是非、お声掛けください。
出来るアドバイスをさせていただきます。

それでは、皆様、働く側、休む側、そして経営する側にも
プレミアムになる事を祈って。
良い金曜をお過ごしください。