先週木曜に銀座に新しいデパート(?)GINZA SIXがオープンしました。
初日は多くの人が並んでいたようですが、
この百貨店不況の中、どんな手が打たれているか気になります。
私も早く見に行きたいのですが、しばらくは難しいですね。
ただ、ニュースを聞いていると錚錚たるブランドに、そこにしかないお店の誘致、
専門店も入り、デパート、百貨店と言うより不動産業、ショッピングモールと化しているようです。
インバウンドも一時の狂乱が過ぎ、
本当の意味での旅行客が安定してその数を伸ばすにはまだまだ時間がかかりそうですし、
顧客の高齢化と未だ国内の景気が上がりきらない中では
高級品、高価格帯が中心の百貨店はこれからどういう手が打てるのか、変わっていけるか、
より厳しく難しいところに直面しています。
実際、地方店、東京近郊の店舗は昨年からいくつかが閉店していっていますから。
私はジュエリーの仕事でこの数年、何度か百貨店の催事などの出させてもらっていて、
今も大宮のそごうでの催事に出店していますが、
その雰囲気はヒシヒシと迫ってきて肌で感じます。

 自分がコンサルをやっていて、私のところにそんな百貨店の案件がくるわけもないのですが、
やはり側で感じれば気になりますし、自分たちもそうした関わりがある仕事をしているとなれば、
思わずいろいろと考えてしまいます。

 それで改めて少し百貨店について考えてみると、
根本的に昔ながらの百貨店という業態が今の時代にあっていない、無理があるのが分かります。
昔はそんなにお店が無く、まして、まとまって一手にいろいろな物を扱っているようなお店、
その上、品質の良い高級品を取りそろえてとなると、まさに百貨店だけだったでしょう。
流通の面から考えても、ものを運ぶのにも手間とお金がかかるので、
遠くから良いものを仕入れ販売するのも百貨店ですし、
接客や品位もいわゆる百貨店ブランドとして広がりました。
しかし今やその利点は崩壊しています。
まず流通と生産体制がグローバルに変わった事で「百貨店でなければ出来ない」が
「専門店でも可能」になり、専門店がブランド力を持つようになりました。
「そこでしか買えない」もなくなり、ネットを考えると、高級品まで家にいても買えるほどです。
ものの品質も全般向上し、情報化の中で消費者も百貨店の製品、
専門店の製品を用途で使い分けるようになりました。
さらには接客においても、ブランドとして確立された専門店は接客もしっかりとした上で、
当然自社製品の知識があるのですから、なら専門店に行った方が良いとなってしまいます。
そうしたことから悪循環へと陥り、百貨店社員の意識と質の低下、
一番肝心な接客力の低下をを招き、それが店子に入る専門店に嫌われる原因となったりします。
更に追い打ちをかけるのが少子高齢化、百貨店の品格などを良いと言ってくれていた層は高齢化し、
物の違いが分かるお客様がどんどん少なくなり、
若者はそうしたサービスや物に触れないまま、その価値を知らずに育ってきています。
百貨店が何十年も百貨店ブランドにあぐらをかいている間に、
専門店、海外ブランドは、まさに新たな「ブランド」として
品位と製品の良さで百貨店に取って代わってしまったのです。
そして気づけば、百貨店はなんだか古いもののイメージになってしまいました。

ただ、私はそれでも百貨店の生き残る点、方法、価値があると思っています。
前述した物理的な優位性はもう無いと言っていいでしょう。
ただそれはどの業界も今は同じです。
でももっと根本的な百貨店らしいサービス、接客はまだまだ通用しますし、
それこそが差別化へと繋がります。
奇しくもヤマト運輸がAmazonとの相乗効果で業務破綻した過剰なサービス、
あれはある意味、百貨店の究極の接客に近いのではないでしょうか。
もちろんブラックはだめですが、百貨店はそういう意味ではサービス、
おもてなしで品位を価値に変え、お金という対価を得てきたのですから。
今は、おもてなし疲れと常識力の低下で世の中のサービスの質は落ちていると思います。
今こそ、その部分を徹底し、本当の意味での百貨店接客の精神を体言していくことが
復活の鍵ではないかと思います。

その参考になるのが、大塚家具の接客ではないかと思っています。
お客様に付き添って案内するような接客です。
べったりではありませんが、常に一定の距離で控え、
ショップ担当との連携でお客様を導き案内していく。
もちろん、扱うものはそれなりのブランドのみ。最後にはラウンジでお茶を出すような接客。
それによって最初からサービス料を別立てにするのも良いと思いますし、
会員の方はそれが無料とか、まあ、百貨店で言えば外商的サービスを全ての顧客にうる感覚ですね。
希望があればヘアメイクというかサロン案内から
ファッションコーディネーターなども確保し、アドバイスをします。
もちろんそれなりの料金はかかりますが、
まさに大人の買い物アミューズメントパークといった感じでしょうか。
そうしたおもてなしをメインに料金を設定し、
ハコを整備すると、百貨店は百貨店としての形で発展していけるのでは・・・と思いました。
まあ、つらつらと考えてみた穴だらけの案かもしれませんが・・・いかがでしょう。
機会があれば、しっかりゆっくりと取り組んで考えてみたいですね。

もし、百貨店関係の方、気になりまたら是非ご連絡を。