梅雨も半ば、ここのところ蒸し暑い梅雨らしい天気が続いています。
近年は梅雨でも湿気が少なく雨が降れば梅雨寒という感じだったので、
蒸していて過ごし辛いと思いながらどこか懐かしく感じている自分もいます。
 世間はボーナス時期ですね。そこかしこでセールの文字が目に入ります。
ボーナスをどう使うか、使ってもらうかはいろいろと工夫のしどころですが、
最近は景気が悪く、昔以上に貯蓄や普段の赤字の補填になってしまって、
厳しい状況が目立ちますね。

 そんな中、先日、タカタ株式会社の経営破綻のニュースが流れました。
製造業としては戦後最大の倒産となるようです。ボーナスどころではないですね。
原因はいろいろ言われていますが、その大きな原因の一つに
リコールに繋がる事故への当初の対応とその後の姿勢に大いに問題があったと言われています。
少し記事などを読んでいると、当初、その原因を自社の製品だけにあると認めず、
謝れば全ての責任を負うことになると思い、もっとよく調べてからでよいと考えたようで、
そうしている間にも事故が続き、より追い込まれた上に経営陣が責任をとろうとしなかった態度が
関係会社全体に不信感をもたれる要因になり、いよいよ今回の破綻に至ったようです。
これには私も驚きました。
もちろん何か関係があるわけではないので、ニュース情報だけですが、
私が始めにタカタのリコール絡みのニュースを聞いたのは数年前ですが、
ニュースではタカタが全米でリコールに同意したのは
トラブルが確認されてから11年後だったようです。

ただただ全てが「遅い」ですね。

いろいろあったにせよなんせ全てが遅すぎます。
ましてや命に関わっている問題ですから対応のスピードは特に重要です。
 そう、タカタの今回の問題に限らず、
こうしたトラブルを含め近年のいろいろな問題が起こった時の対処の方法として
私が勧めるのはスピードです。
だからと言って何も分からないのにただ謝るというのはいただけません。
それは逆に誠意も何も伝わりませんし、そこに誠意はないのですから。
私の言う早い対応とは、まずその問題に素早く向かい取り組むということです。
そして準じ情報を開示し進捗を伝えること。
結論がすぐに出なくとも真摯にその問題に向かっていること、
対処していることを伝えることが大切です。
そして謝るべきはそれに時間がかかってしまっている事を謝るのです。それは事実ですから。
もちろん嘘やごまかしはいけません。
前にも書きましたが、SNSやネット全盛の世の中で
そうした事をごまかし、隠すのはとても無理だと思ってください。
であればしっかりとした責任を早い段階で取ることが、
一番信用も失わず、次に繋がる動きとなります。
失敗や事故はおこるものです。
問題はそれにどう向かい合い、責任を取り、その失敗をその後の改善につなげるかなんです。
それがしっかりと出来れば、一度は落ち込んでもきっとまた戻る事ができます。
なによりも、残るものが後悔ではなく経験となります。

そうした対処は災害に備えての防災訓練と同じで、
失敗や事故を想像し対処する覚悟をいつでも持っている事が大切です。
でないと、人間は大抵弱く、思わず逃げてしまうものですから。
その覚悟する訓練にお手伝いが必要になりましたら、いつでもお声をおかけください。
あなたの会社、あなたのビジネスで起こり得るそうした事態を考え、
シミュレーションしてみましょう。