すっかり雨続き台風続きの天候で、あまり秋の風情を感じることなく冬になりそうな雰囲気です。
そんな秋とも言えない秋の夜長、別件の仕事で趣味を兼ねて制作しているモノがあり、
その為にこの夏に買ったプリンターを使用していたのですが、
どうにもうまく動かず、カスタマーセンターとやり取りしましたが、
状態を伝える、分かってもらうのは思っている以上に難しいですね。

今回の事に限らず、常々カスタマーセンターというものについて考えている事もあったので、
この機会に書きたいと思います。
恥ずかしい話しですが、残念ながら、私は結構なクレーマー体質です。
きっと幾つかのカスタマーセンターではブラックリストに載っているかもしれないと自覚しています。
それというのも、いけないと思いつつ、そうしたところに困って連絡した時。
仕事柄、自分のクレーム自体よりも、気づけば、ついその対応の仕方を見てしまい、
そこのコンサルティングを頼まれたわけでもないのに、
余計なお世話と十分に分かっているのに、
考えが、その「対応の仕方」「その人」「その部署」「その会社」の問題へと駆けめぐります。
これが普段のクライアントに対してなら冷静に考えや性格を踏まえ、
話し方を変え、提案やアドバイスをするのですが、
自分が当事者でユーザーとしての感情が入り交じっている時には、
それが出来ていないどころか拗らせ易いので、
気づけば言い方がキツくなっています。駄目ですね。

そんな自分を反省し、鑑みてですが、
クレーム、クレーマーには大きく分けて二つのタイプがあると思います。
一つは「感情型」、もうひとつは「理性型」です。
そして対処方も二つです。「気持ちを聴く」と「意見を聴く」です。
もうお分かりかと思いますが、
「感情型」からは「気持ちを聴く」、「理性型」からは「意見を聴く」というスタンスです。
「感情型」のお客様はその話を聞いてあげるのが一番になります。
ここで言う「聴く」とは、相づちを打ち、共感を示す。
そしてお客様が全てを吐き出すまで繰り返し話を聞く事です。
危険なのは、原因と解決策が分かったからと、それを伝えて終わりにしないこと。
必ず「そうですよねぇ」「お困りでしたよね」など謝罪そのものよりも共感し、
相手の立場で自分ならどう思うか? を想像し対話するのが大切です。
「理性型」のお客様は、話を聞く時に、一つの意見として聴く姿勢が大切です。
実際、こうしたお客様のクレームは気づけなかった部分を気づかせてくれる場合も少なくありません。
問題点を聞き、感情に訴えた抽象的な対応ではなく、明確でしっかりとした対応をすることです。
ここで大切なのは「明確な」ということです。
それが出来ない場合に、あやふやな答えをしてはいけません。
不安要素を感じたら無理に答えはせず、確認する、調べる旨をお客様に伝えるのが大切です。
重要なのは、「理性型」のお客様の場合は、
クレームではなく、モニター調査をお願いしている時のように、
意見をして貰っていると考える事です。
そして、一つ一つの対応を正直に誠実にすることです。
 
どちらも「聴く」事は基本ですが、
気持ちをくみ取る「聴く」と意見を「聴く」という違いを理解し、実行出来れば、
クレーム対応は随分と変えられます。
そして最も基本となるのは、クレームをただ処理すれば良いと考えない事です。
よく言われる事ですが、正しい対処が出来れば、
クレーム対応は印象を変え、ファンを作り出す最前線となり、
いろいろな問題を発見させてくれる貴重な窓口にもなります。
なので、私はクレーム対応の部署こそ優秀な人材が必要で、
決しておなざりにしてはいけないと考えます。
特に近年のインターネットでの口コミの広がりを考えると、
危機管理としても、とても重要だと思います。

ここではおおざっぱな形で書きましたが、
それぞれの業界、業種によっていろいろな対応があるでしょうから、
お悩みでしたら、気軽にご相談ください。
一緒に考えてみましょう。