前回、セブン・イレブンのアルバイトのニュースの件について書きましたが、
今回はそうした時のフランチャイズ会社と
ビジネスの本来の仕事と責任を考えてみました。
折しも節分で恵方巻きの自爆営業の記事も散見されましたので、
この機会に少し書いておこうかと思います。

今回のセブン・イレブンのアルバイトさんのニュースでは、
お母さんがお店はもちろん、セブン・イレブンに直接訴えても
これという反応はなく、直営店ではないという理由で、
最初は何の対応もしてくれなかったと書かれていました。
それがニュースが大きくなると慌ててお店に指導したとの事でした。

また、恵方巻きの件では、世間の流行や人気以上に
各コンビニエンスストアはノルマを課しているようです。
それも決してノルマとは言わないで、あくまでも商品の紹介であり、
強要ではなくお勧めというニュアンスだそうです。
でも、巨大な本部のお勧めと目標に店舗が抗えるはずもありません。
そしてそれはそのまま下流、つまりはバイトやパートさんのノルマになります。
これは、極端な事を言えば、
物を販売しお客様から対価を得て儲けるビジネスではなく
ただのピラミッド的な搾取です。

コンビニに代表されるフランチャイズのシステムのメリットは
一店舗では確立できない体制のフォローを本部がしてくれる事です。
それにはお店そのもののオーナーへの指導や教育、
アドバイスも含まれるはずです。

そして恵方巻きの件は、まさにフランチャイズの強みで、
本部が膨大なデータによって正確な判断で店舗にアドバイスをすれば、
しっかりとした本当の売り上げも見込めたはずです。

なのに、セブン・イレブンはどちらも目の前の対応、
目の前の利益だけに目がいき、本来するべき事を怠りました。
セブン・イレブンの本来の仕事、根本とは何でしょう?
私が考えるのは、基本はやはり店そのものです。
物を売り、お金をいただく。
そしてもう一つ、ブランドの維持です。
つまりお店を補佐し応援する事こそがその根本であるはずです。
お店があってこそのフランチャイズなのですから。

大きくなった会社によく見受けられることですが、
ある程度の規模になるとシステム自体が利益を生み出し始める事があります。
人間は弱い生き物ですし、企業が利益を追求するのは当たり前です。
だからこそ、それに溺れず糧として本来のビジネスを見失わず生かすのはとても難しいのです。
何を糧にしているのか、それを決して見失ってはいけません。
それを見失わなければ、そこに立ち返る事で、大きな間違いを防ぐ事が出来ます。
逆に見失ってしまうといづれは本業にまで影響を及ぼします。

人の為にもビジネスの為にも、どうか忘れないでください。