すっかり温かくなって暑いくらいの毎日ですが、
数日前は嵐の夜で風も強く通勤に影響がでるほどでしたし、不安定な天候が続きますね。
見渡せば花見の季節は終わり、新社会人の研修期間もそろそろ終了、
次は歓迎会が続きそうですね。
それが終わればゴールデンウィーク、新人さんも一息というところでしょうか。
初めての給料もすぐですね。初任給、どんな気持ちで受け取るのでしょうね。

 そんな事を思っていると気になったニュースが二つ、
最近よく聞くようになったSIMフリーの格安スマホのニュースと
格安航空でのトラブルのニュースです。
 格安スマホのニュースは、買った人が故障や使用法の問題でサポートを求めたところ、
リアルショップが無く、コールセンターにかけてもなかなか繋がらない、
故障の際の代変機も無いなど消費者センターに訴えている方々がいるというニュース、
格安航空のニュースも、やはりトラブルで飛ばなくなった際、
席の振り替えがなかったり料金も全額返金でなかったりということでした。
そうしたニュースに対して「格安とはそういうもの。
そうしたサービスを望むなら、ある程度以上のお金が必要」
といった意味のコメントが書かれていました。
その通りだと思います。スマホも航空会社もだましていたわけではなく、
規定や説明にはそうした事が明記され、ものによっては口頭で説明もあったかと思います。
もちろん大きく書いていたり、強く言ったかは分かりませんが。
それを忘れ、もしくは聞かずに「普通、そうしてくれるだろう」と
通常の価格のものと同じようなサービスをしてくれると都合良く考え、
金額だけを比べて選んでしまった事が問題だと思います。

 これは今回の二つのニュースに限らず、今の世の中では多々あることです。
今の世の中は簡単に情報が手に入ります。物の値段もです。
ただ、それはまさに表層の値段、数字のみの話なので、
その時になぜ値段が異なるのかを考えてみてください。
それを考える事で本当の意味での賢い買い物を出来る消費者になっていただきたいですし、
販売する側にも、その値段の正当性を持っていただきたいのです。
それは商品や会社、ビジネスの差別化にも繋がります。

価格の違いには大きく二つのタイプがあります。
・物が同じで値段が異なるもの
・物が違い値段が異なるもの
です。

どちらも当たり前と言われそうですが、実はそれが今は分かり辛くなっています。

まず「物が同じで値段が異なるもの」ですが、
商品そのものは同じでもサービス、サポート等の違い、
それと時間、つまり中古や新古などの要素からくる価格差です。
また、仕入れの方法、量やどこから仕入れるかでも異なってきます。
それがAmazonなどでは共に紹介されています。
いわば、同じお店の同じショーケースに新品と中古が常に並んでいる状態なんです。
そうなるとあまりよく見ずに勘違いされる方もいますし、
それなら中古でいいやと流れる方もいらっしゃいますし、
情報も写真やスペックはネットで知ることが出来ますから
それ以上の接客やサービスがいらない人は、
いつの間にかそうしたサービスも労働であり価値であることを忘れ、
そこを考えずに比べがちです。
でも携帯電話のニュースのように、それが差だったりもするのです。

次に「物が違い値段が異なるもの」です。
こちらは、更に「当たり前」と言われそうですが、
最近の物は、よく言えば一応の品質があがり
「安かろう悪かろう」ではなく「安かろう普通だろう」くらいになっています。
一番分かりやすいのは100円ショップでしょう。
基本、100円ショップのものはしっかりと使用でき、やろうと思えば大半のものが揃います。
でも、例えばハサミを比べた場合、本当にしっかりと作られたハサミの使いやすさや切れ味と
100円ショップのハサミではその性能が全く違うことに驚かされます。
ですがそれはそうした物に触れた時に分かる事で、
日常が100円ショップで十分になっていて、
そうした物に触れる機会がなければ当然知ることはないですし、
ネットでみただけではその性能の違いや質感までは分からないのです。

 当たり前の事ですが、世の中、やはり高い物には高い理由が、安い物には安い理由があるのです。
そして販売する側もそれを本当に知る事で、適正な価格と販売方法を導き出すことができますし、
買い手もそれを知ってこそ自分で必要なものを吟味し購入できるのではないでしょうか。