ゴールデンウィークも終わり、新年度が始まって約一ヶ月が経ち、
いわゆる五月病というフレーズが聞こえてきます。
一昔前なら「そんな物は気合いで!」と一言ですまされていましたが、
最近はいろいろとその理由も言われるようになりました。
 環境の変化による疲れや季節の変わり目で天候が不安定なこともあるでしょうし、
ストレスや緊張感から体調を崩したりも大いにあるでしょう。
しばらく前までは鬱、今は適応傷害といった診断がされるようです。
そうなると軽々しくこうすれば良いとはいえません。
なのでここでは、そこまでではないけど、私の周り、いえ私自身そうした時もあるので、
なんだかちょっとと言った方に書きます。
 
 まず、これから書くことはあくまでもその会社が普通の健全な会社というのが前提です。
そもそもブラックで五月病が・・・というのは、それはもう五月病ではありませんから。
 さて、私が知る限り適応傷害や鬱がそうなように、
五月病の傾向も真面目で責任感のある方ほどなりやすいと思います。
一ヶ月経ってもうまくできない、役になっていない、自分が想像していたように出来ない。
こんな筈じゃあ・・・と思いながら、でも給料は貰う、長い連休がある。
そうした事が知らずにプレッシャーになっているのではないでしょうか。
さらには、そのままでは先の展望が見えないので出社が嫌になる。
でも元々の責任感から行かないとと自分でプレッシャーをかけ、そしてまた行けない自分に落ち込む。
こうした悪循環にはまってしまうのです。
本当はこうした事を脱するには、それこそゴールデンウィークをうまく使ってもらいたいのですが、
残念ながら五月病はゴールデンウィークが終わって気づくのが殆どです。
では、どうすればいいかと言うと、やはりまずは自分を知る事です。
そうした方に気づいて貰いたいのですが、学生で学校や学年が変わるのと、
学生から社会人になるのとでは変化が全く違います。
バイトやインターンで分かっていると言われそうですが、本当にそうでしょうか? 
「学生バイトさんだからね」といったようにバイトやインターンも
やはり本当の社員、同僚となる時と対応は違います。
学生は教えて貰う権利を持ち、受け身が当たり前の身分です。
でも社会人は自分から学び教わり、身につけ活用するのが当たり前になります。
まして全てを教えてくれるわけではありません。
更に教える方も少し先輩なだけで、その期間が終われば同僚となる人が殆どです。
研修期間などで、外部や専属のトレーナーが付くようなところは別ですが、
そうした先輩は先生のように教える事を仕事にしているわけではないので、
ついこの間まで受け身で教えてもらって来た一番慣れていない時に
一番教えるということに慣れていない年代があたる事になるのです。
なので、最近は年輩のトレーナーで、
相談役に少し上の先輩という体制を取るところも出てきています。
そうした体制になっていない状態の方は、まずそうしたギャップを認識し、
この一ヶ月をしっかりと振り返る事です。何を教えてもらい、学んできたか。
もちろん出来ている事、出来ていない事があると思いますが、
真面目な方は出来ている事を当たり前と勘定にいれず、出来ていない事ばかりを考えがちなので、
出来ている事も冷静に見られるようにしてください。
そして、出来ていないものとこれから学んで行くこと、自身の目標をもう一度考えて見てください。
その時に先輩や上の方を見て、何年目でどのような感じになっているかを考えて見てください。
つまり会社での現実を冷静に見て貰いたいんです。
仕事をするというのは勉強のようにやれば確実に成果がでるものでもないですし、
一年経てば皆がこうなっていると同じ早さで同じものを学んで身につけるわけではないのですから、
まずはそれを感じてください。
そして、まだ一ヶ月だというのを改めて考えてください。
確かに会社や仕事では一ヶ月で求められるもの、
特に新人時代は早く早くと覚える事を急がされますが、
同時に学生の時、それまで新学期の一ヶ月で自分がどれだけ変われたか、
どれだけ身につけられたかを考えてみてください。
そうするとどれだけ濃い一ヶ月を自分が過ごしたかが分かるのではないですか?
それが分かれば疲れている事、まだ出来ない事もあること、
すぐに役立てると思った自分の傲慢さが分かるのではないでしょうか。
今、新人さんが見ている会社の人は少なくともみなさんより一年以上の経験を積んでいるんです。
それをちゃんと認識し一ヶ月後ではなく一年後にそうなっている事を目指してください。
そう考えると少し、気持ちが軽くなりませんか?
さらに具体的な部分では、自分が止まらず一つでも自分から学ぼうとする事を意識してください。
小さな事でいいんです。教えられること、それを学び掴もうと意識してください。
今日はこれ一つ、今週はこれ一つといった具合に。
待って与えられるのでなく自分から掴んでいく事を身につけていってください。
どうしてもやる気が出なければ、会社に直接関係することでなくても良いと思います。
でも学ぶ事、例えば英単語の一つでも良いです。
そう、今までと異なる自分から身につける一つを実行してください。
鬱や適応傷害までになっていない五月病を脱する細いですが一本の糸になります。
その一本の糸に何をすればいいのか・・・いやもっと根本的にどうしたら・・・
会社としては・・・とお思いになったら、
どうぞコンサルティングをご予約ください。一緒に考えてみましょう。