先日、テレビでマザーハウスの特集をみました。
なにより鮮やかだったのは代表の山口絵里子さん、
その度胸とフットワークの軽さ、集中力には関心しました。
その全てが「生きる力」を感じさせます。
それはビジネスの根元的な力、「生き残る力」であり、
諦めずどんな状況でも出来る事を進めてつないでいく、
そうしたしぶとさ、泥臭い粘りは事業を継続していく中でとても大切で、でも難しいものです。
私自身、脆弱なので、ああした「強さ」にはあこがれるものがあります。

 さて、そのマザーハウスについてはここで私が書くよりも、
いろいろなところで情報をご覧いただいた方が正確で話が早いと思うので改めて書きません。
ここでは今回、それを観て私が気づいた事を書きます、
 マザーハウスはフェアトレードで有名な会社です。
慈善事業的な部分に目が行きがちですが、
改めて見るとリスクを管理し堅実にビジネスとして利益が出るように考えられているのが分かります。
それがビジネスとして成り立っているからこそ続いているのです。
一度、マザーハウスからフェアトレードという事を取り去って考えてみてください。
現地に工場を持ち、生産から流通、小売販売まで一貫してする、
ユニクロなどと同じ、いわゆる製造小売業なのです。
現在のビジネスにおいて一社で全てをまかなう製造小売の形態が全てにおいて良いとは言いません。
どんな業界か? どのような環境か? によって異なりますし、
ビジネスのコンセプトによっても変わります。
ですがそんな状況・条件が合致するなら利点が多いのは確かです。
(もちろん、それには翻ってのリスクもありますが。)
流通面やコスト面でのメリットはもちろんですが、
現代のビジネス環境の中、私が一番のメリットだと思うのはモノ(製造品、商品)の差別化です。
今は仕入れて売るモノは、大抵どこでも誰でも仕入れられますし、販売も可能です。
だからこそネットショップを含めての価格競争になってしまっているんです。
そうなると高級なものはデパートやブランドのイメージで、
安価なものはメジャーなモールや大量仕入れの大量販売で薄利多売のところには適いません。 
そうしたモノでは個人や中小が入るのはとても厳しい状況ですし、
大手でも逆にネットショップなどに及ばないところも出てきます。
そう、まさに横並びの価格競争になってしまいがちなんです。
その影響を受けないのが自社で製造から手がけたオリジナル商品です。
それらは数を調整することも可能ですし、バリエーション、カスタマイズも可能です。
今の世の中、大抵のものは技術的な部分では基本スペックとして同じものが、
どこでも出来てしまいます。
であれば、差別化をはかれるのは、大きな意味でのデザインであり、
それに付随する「こだわり」です。
どうデザインし何にこだわるか。それが他と自身を分ける大きなポイントとなります。

皆さんも一度、自身の、自社のビジネスデザイン、
そして何にこだわっているのかを考えてみてください。
きっと見えてくるものがあると思います。
ちょっと見えずらいなら、お気軽にご相談ください。
違う角度から見るお手伝いをさせていただきます。