三月も半ばが過ぎ、高校、大学でも大半は卒業式を終え、
新たな世界への準備が始まっている事だと思います。
人によっては研修などで既に職場に出ている方もいらっしゃるかと思います。
今週は桜の開花も予定されており、入社の頃は満開かもしれません。
良いスタートの季節になりそうですね。

さて、そんな新入社員の方々はいろいろと思う所があるでしょうが、
昨年、石の上にも三年(一万時間)の根拠について書かせてもらいましたが、
今回はそれに更なる追加をしたいと思います。 

落語に「里帰り」という噺があります。
簡単に言うと、嫁と姑の関係で、嫁が実家で父親に姑への愚痴や恨みをこぼし、
もう絶えられないと話します。
それを聞いた父親は、それならと娘に姑を殺すための毒を渡します。
但し、今の関係で姑が死ねば、嫁である娘が一番に疑われるので、
暫く我慢して姑に尽くし、世間が疑わなくなったら使うように言います。
それを聞いて、娘はそれならばと姑思いの嫁を演じます。
人間、目的があり演技でわざとと思えば頑張れるようで、
それで一年ほどの日が過ぎ、
また実家に帰って来た嫁にそろそろ大丈夫じゃないかと言ったところ、
娘は全くその気を無くし、今や姑とすっかり良い関係を築いているという。
娘が演技で孝行していると姑もいつかそれに応えるようになり、
本当に仲良くなっていたという噺です。

三年過ごす中で、いろいろな人間関係や上司にも悩むことがあるかと思います。
その時は、この噺のように、一度演技してみてはどうでしょう。
ある意味、三年で辞めてもいいと思っていれば
頑張ることができるのじゃないでしょうか。
そして一生懸命頑張っていればそれが本物になります。