暫く前の雑貨の展示会で、商品だけで無く、
売り場、売り方までを提案しているのを見ました。
商品はベビー&キッズ向けの木や天然ゴムの玩具、ぬいぐるみなどで、
多くの種類、アイテムを用意し、それをまるで野菜のようなディスプレイ、
パッケージでマルシェ風に販売するというものでした。
これは見せかけだけでなく、商品コンセプトも
フェアトレードやオーガニック、自然に拘ったもので、
しっかりと意味がある事で、素材が異なってもパッケージやタグで
統一感が出て、違和感のないブランドになっていました。
それが大きくブースを展開していて、とても見応えがありました。

また、配られていたフライヤーも英字新聞風で、
遊び心と共にインパクトもあり、
しかも分かりやすいカタログも兼ねていました。
久しぶりに感心しました。

何より見ていて楽しいですし、やはりモノがモノだけに堅さや素材、
手触りなども気になるでしょうし、
それらは実際に手に取って触ってこそ感じられるものです。

思わず始めたくなりましたね。 

時代はすっかりネットショッピングで、
海外でもAmazonの前にバーニーズニューヨークにフォーエバー21まで
危ぶむニュースが聞こえてきます。

そんな時代にあって、実店舗の生き残る道は・・・と言われていますが、
今回、その売り場提案を見て、やはり原点に返り、
一番単純な違い「触感」と 「体験」をどうアピールし利用するかだと思いました。

「触感」は触れる事、実物を見る事で得られる情報や楽しさをどう訴えるか。
逆に触れなければ分からない 事は何なのかを考え、それをどう魅力的に訴えられるかだと思います。

そして

「体験」は、売り場としての楽しさだと思います。
ドンキ・ホーテやヴィレッジヴァンガードが打ち出していたように、 
その場を、ショッピングを楽しんでもらう為に、
商品やお店によって、今なら何をどう打ち出すかです。
最近の本屋がカフェやヘアサロンなどと併設するのもそういう事と言えます。

商品、ビジネスに絡んでの「体験」をそこで提供できれば、
それはネットでは出来ない訴えかもしれません。
特に日本は狭く、交通の便は良い方だと思いますから、
これからの実店舗のキャッシュレス化によっては、まだまだ可能性があると思います。

季節はハロウィンとクリスマスのある年の後半になります。
絶好の機会とも言えます。
まずは、もう一度、商品とお店を見つめて、
「リアル」で出来る事を、
いや、「リアル」だからこそ出来る事を考えて見ませんか?